(令和5年5月25日 基発0525第3号)及びJIS T 8150:2021「呼吸用保護具の選択、使用及び保守管理方法」に示されています。作業環境中の有害物質の測定結果から、 要求防護係数を求め、その値を上回る指定防護係数 を有する、有効な呼吸用保護具を選択します。有害物質のばく露限界濃度●金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場●特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、 粉じん障害防止規則の規定に基づき、第三管理区分に区分された場所(管理濃度)●濃度基準値が設定されている物質防護性能に関係する事項以外の要素(着用者、作業、作業強度、環境等)を検討します。顔の特長、矯正めがねの有無、着用時間、コミュニケーションの取り方や気候条件などを考慮し、 適切な呼吸用保護具を選択します。※Immediately dangerous to life or health:短時間ばく露で生命・健康に危険がある状態 生命に対する差し迫った脅威があり、不可逆な健康への悪影響を生じさせる、又は危険から避難するための個人の能力を減退させる環境酸素濃度が18%未満の場合は、妥当性評価を満たし、全面形面体をもつ指定防護係数1,000以上の給気式呼吸用保護具を選択します。さらに、IDLH※環境の場合は、複合式エアラインマスク又は自給式呼吸器を選択します。P.113参照濃度基準値又は管理濃度が設定されていない物質は、化学物質の評価機関によって設定された値を参考にします。(日本産業衛生学会の許容濃度、米国産業衛生専門家会議「ACGIH」の時間荷重平均限界値「TLV-TWA」など)また、法令に呼吸用保護具の種類又は指定防護係数が規定されている場合は、その規定に従います。の場合は、その基準値を参考にします。要求防護係数= 測定の結果得られた有害物質の濃度有害物質のばく露限界濃度を実施する必要があります。リスクアセスメント対象物 国によるGHS※分類で危険性・有害性が確認された、ラベル表示、安全データシート(SDS)等による通知とリスクアセスメント実施の義務の対象となる物質のことです。(リスクアセスメント対象物以外の化学物質は努力義務です。)※The Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals:化学品の分類及び表示に関する世界調和システム129呼吸用保護具の選択方法リスクアセスメントの結果、リスク低減措置として呼吸用保護具を使用する場合は、次のとおり選定します。選定方法は、厚生労働省通達「防じんマスク、防毒マスク及び電動ファン付き呼吸用保護具の選択、使用等について」 有害性評価次の事項を確認します。●酸素欠乏(酸素濃度18%未満)の有無 ●IDLH※環境のおそれがあるか●有害物質の種類 ●有害物質のばく露濃度 ●有害物質のばく露限界濃度妥当性評価適切性評価2022年5月31日に、「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令」(令和4年厚生労働省令第91号)が公布され、 新たな化学物質管理の制度が導入されました。労働安全衛生法に基づいたリスクアセスメントについては、「化学 物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針の一部を改正する指針」(令和5年4月27日 危険性又は 有害性等の調査等に関する指針公示第4号)に示されています。業種、事業場規模に関わらず、リスクアセスメント対象物を製造又は取扱う全ての事業場では、リスクアセスメント化学物質のリスクアセスメント専用お問い合わせ化学物質ばく露防止のための個人用保護具についてはこちらからお問い合わせください化学物質のリスクアセスメント
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